空き巣や泥棒からの被害を守る、窓の防犯対策

泥棒の多くは窓から入る

近年、防犯意識の高まりからホームセンターなどでも手軽に購入できる空き巣や泥棒対策のグッズを数多く見かけるようになりました。それらはセンサーライトやカメラ、ブザーに補助鍵など、その種類や用途も多岐に及びます。誰でも空き巣や泥棒に大切な家の財産を盗まれたり、襲われたりしたくないものです。しかし、泥棒は玄関からばかり入ってくるわけではありません。泥棒に入られてしまった一戸建てのうち、侵入経路の実に6割は窓からだと言われています。中にはサムターン回しなどの方法を使って玄関や勝手口の鍵をこじ開けて入る者もいますが、玄関は人がいると目立つことや泥棒対策がしっかりされていることも多いため、簡単にガラスを割ることができる窓からの侵入を選ぶ者が多いのだと考えられます。また、1階はセキュリティーに気を遣っていても、2階や3階、風呂場やトイレにある小さな物まで、窓は家のいたるところにあるため人目につきにくい場所を選んで侵入しやすいというのもあります。泥棒は庇などを伝って高いところへも上ることもあるため、意識が薄くなりがちな2階以上の階でも気をつける必要があります。

侵入する主な手口には、ドライバーやバールといった道具を利用してガラスを割る方法や、ガスバーナーでガラスを炙って割るといった方法が用いられます。どのような方法を使う場合でも、泥棒が意識しているのは5分以内に家の中に侵入するということです。そのため、泥棒の侵入を阻止しようと考えるのであれば、5分では簡単に侵入経路を作ることができないような対策をすることが肝心です。家族の安全や大切な財産を守るため、家のセキュリティーについて見直しを行い、意識を高めることが重要です。

防犯ガラスってどんな仕組みのもの？

防犯ガラスとは2枚のガラスが組み合わさってできているものです。通常のガラスとガラスの間に、中間膜となる樹脂でできたフィルムを挟んでいるため、非常に割れにくいという特徴があります。また、3層でできているガラスですので、表面のガラスが破られてしまったとしても、樹脂のフィルムを破ることはなかなか大変です。非常に衝撃に強い樹脂フィルムを使用しますので、ガラスのように簡単に割れてしまうことはありません。防犯ガラスは叩くことによって亀裂は多く入るのですが、完全に破るとなると時間がかかります。

空き巣がガラスを割る手段としては主に3種類あり、カギの部分をドライバーで開けるこじ破り、直接的にガラスを物で殴打して割る打ち破り、ガラスの温度差に弱いという性質を利用した焼き破りなどの方法があります。防犯ガラスの優れている点は、これら3種類の破り方に対して十分な効果を発揮できるという点です。空き巣の侵入手段としては打ち破りが最も多いと言われていますが、これはガラスを割るために時間が掛からないという点にメリットがあるからだと考えられます。そう考えるとなかなか破ることができないという点だけを見ても、防犯のためのガラスはセキュリティレベルが高いと言えます。

さらに防犯ガラスの特徴として、ステッカーが貼られているものが多いという点も挙げられます。ガラスに防犯対策が施してあるということをステッカーによって認識させるだけでも、空き巣のターゲットから外れる可能性はあります。侵入に時間がかかるであろうということを事前に知っていながら、それでも侵入しようとする空き巣はなかなかいません。

できるだけ短くしたい犯行時間

防犯ガラスにするだけで、なぜ対策として強化されるのかということを考えなければなりません。泥棒にも、心理があります。泥棒は、盗みに入るためにまず防犯が手薄なところを狙っていきたいものです。窓を見た時に、網入りの窓を見れば、それをどうやって破るのかを考えます。事前に対策をしてくることもあるため、今では確実に防げるわけではありません。

次に外にいる時間を少しでも短くしたいという心理があるでしょう。窓を割っている姿を見られたら、そのまま通報される可能性が出てきます。それならば、できるだけ短時間で破り、中に入るということを考えるでしょう。ガラスを割るというのも、手っ取り早くできるからです。その時間は、5分以内と言われています。これ以上の時間をかければ、発見されるという意識が先に浮かび、犯行を諦めると言われているため、ここは大事なポイントでしょう。

さらに、防犯ガラスであるということがわかれば、犯行そのものを諦めるということも出てきます。何もされないようにできるのであれば、これが一番であることは間違いありません。どんな階でも侵入されれば同じなので、できるだけ侵入を阻止できるようにしていくことが重要だといえるでしょう。その上で、防犯ガラスは、高い成果を上げることができます。

簡単に打ち破ることができない複層構造

防犯ガラスとは、強化ガラスとは異なる存在です。侵入を阻止するということを重点としたもので、割れにくいだけではなく、時間がかかるようにできています。実際に強化するだけでは、点で衝撃を与えるだけでも割れてしまうのが問題です。自動車のガラスも、とがった専用のハンマーがあれば簡単に割ることができるように、衝撃を1点に集めれば、簡単に突破できてしまいます。加熱して急激に冷却することでも破壊することができるため、犯罪を防ぐことはできません。
大きな違いとして、防犯ガラスは複層になっており、間にポリカーボネートなどの補強材を使っています。挟み込んでいるところが特徴で、1枚目が割れたとしてもポリカーボネートなどが次を守ります。これをさらに組み合わせることによって、さらに防犯性を高めることができる点が特徴です。

もちろん、絶対に割れないということではありません。中間にあるポリカーボネートなども、破ろうと思えば破れます。しかし、とても時間がかかるということが重要なポイントです。5分で突破することができるのかといえば、完璧な用意をしたところで疑問となることも出てくるでしょう。打ち破りたくても音が出てしまいますし、音を立てないようにドライバーなどを使って開けても、これでは時間がかかります。打ち破りをするとしても、そう簡単に破壊することはできません。簡単に考えれば、5分もバールのようなものを振り回し、音を出しながら窓を割るというのは、それがいかに難しいかわかるでしょう。通報されてしまえば終わりなのですから、こんなリスクのあることはしません。

家の中の財産を守るということは、誰もが考えることです。そのリスクを減らすことができるのですから、修理などで交換するときにでも、新たに導入してみるとよいでしょう。

防犯ガラスでセキュリティーを強化

泥棒の侵入を防ぐ方法の1つに、防犯ガラスを設置するという方法があります。泥棒や空き巣が一戸建てに侵入する際、その経路として使われるのが窓で、実に6割以上がガラスを破って入ってきます。防犯ガラスとは、ガラスの内部に特殊なフィルムが挟まれており、割ろうとしても打ち破るのに時間がかかるものです。家の中に入るまでに手間と時間が取られることに加え、泥棒は大きな音を立てることを嫌がるため、ガラスを交換することによって泥棒対策をすることが可能です。

更に、内窓にするとより効果的で、泥棒が入るのをためらう抑止力にもなります。二重になっているため鍵（クレセント錠）や補助鍵がそれぞれに付き、ガラスを破る労力も2回分必要になります。単純に二倍の労力が必要なため、泥棒も見ただけで侵入に時間がかかると判断して侵入を断念しやすくなります。セキュリティー面だけでなく、断熱性を高める効果や防音効果もあるため、結露の防止や室内の音が外に漏れてしまう心配も減らすことが可能です。防犯ガラスに交換しようと考えると、業者に施工を行ってもらう費用がそれなりにかかりますが、近所の家に空き巣が入った、ご主人が単身赴任になって留守が心配だといった理由で交換に踏み切る人もいます。防犯ガラスに交換することを検討しているのであれば、まずは専門の業者に問い合わせをしてみましょう。メーカーによってさまざまな商品があるので、どういった物が取り付け可能か、希望に合う商品があるのかといった相談や、交換にかかる費用の見積もりを無料で行ってくれる会社もあります。